「のれんの冬物」
最近では、のれんを掛けている店舗では、1年中同じ色を掛けている所が多くなりました。
つい5~6年前までは、そちらが少数派でしたが、この所「夏、冬」を使い分けている店のほとんどが「寿司屋」さんになってしまいました。
新規にオープンする場合、店舗の「のれん」も工事費の一部になってしまっていて、工事屋さんが「のれん」も一緒に納めるようになってからは、余計こうなって来たようです。
以前は、築地の仲卸さんがお得意さんに配慮して、時期になると盆暮れやこの時期に「のれん」を贈っていたものですが、今では取引形態も変わって、この様な習慣が廃れて来てしまっているようです。
ウチでは、家業ですからこの時期に商品が動かなくて、ある意味困ってしまっていますが、やはりこの時期に「のれん」を冬物にしていただければ、有難い事です。
よく、擦り切れた「のれん」を掛けてある店を「老舗」と評する方もいらっしゃいますが、決してそれは正しくないと思っています。
それは、「お店の顔」としての「のれん」の「顔」も洗わなくては只、「汚い」だけの物になってしまうからです。
古い「のれん」でも洗っていただければ、古いなりの「良さ」が出て来ます。
触ったり、くぐったりするのも厭な汚い「のれん」はやはり洗って欲しいと思います。
「のれん」の色が変わるだけで、店の見た目が断然変わりますし、その機会に店の顔としての「のれん」を洗う事も出来ます。
是非、食材の「旬」を言うなら、季節ごとの「のれん」の衣替えも考えて頂きたいと思います。
« 「旭冷蔵庫解体中」 | トップページ | 「草津温泉と白根山」 »
「仕事」カテゴリの記事
- 「日本の漁港」(2014.11.07)
- 「ポチ袋」(2014.11.04)
- 「江戸文字体験」(2014.10.25)
- 「千社額のはなし」その2(2014.10.01)
- 「のれんの冬物」(2014.09.20)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント