神輿の「駒札」 (こまふだ)
神輿毎に所有町名を区別する為に付ける、名札の様なものです。
今年は東日本大震災の影響で、大祭がずれていた深川の「富岡八幡宮」の大祭が、一年前倒しで行なわれる事になりました。これで通常のインターバルに戻る訳です。
先日、駒札の筆耕を依頼されました。
富岡八幡宮の祭は、3年ごとに行なわれますが、担ぐ順番がその都度変わるので、「駒札」を書き換えたり、毎回作ったりする習慣があります。
毎回、担ぐ順番を記した「番付」も作られます。
今年の大祭の「うちわ」
「駒板」(こまばん)あるいは「駒番」と深川の氏子の方が言う場合もあるようですが、神輿屋さんに確かめた所、正式には「駒札」(こまふだ)と言うのが正しいようです。
「駒板」(こまばん)と言うと。そばを切る時に使う「当て木」の名称です。
携帯ストラップにする木札も「駒札」と言いますが、「火消し」の火事場到着に使われた「消し札」のミニ版とも名称の区分が混同されているようです。
かく言う小生も混同して使っている場合もありますが、、、?
話が脱線しましたが、「駒札」は大体「江戸文字」で書かれています。
小生は、下書きを書いて塗りつぶす方法と、ブッツケ(下書き無し)で書く場合と両方を使い分けています。
特に「深川の祭」は水を掛けるので、「墨」で書くと滲んで「駒札」が汚くなってしまいますので、ポスターカラーの様な「顔料」や「アクリル塗料」で筆書きします。
昔は、墨に膠、(にかわ)を溶かしたもので書いたいた様で、「滲み止めとつや出し」の両方の効果があったようですが、今ではなかなか「膠」を手に入れる事もできませんが、書く量が少ないので使う事ができません。
提燈屋でも使っていた技法です。
今回は、下書きをしてから塗りつぶすやり方にしました。
書いてから、クリアラッカーを筆塗りしてでき上がりです。
表ばかりではなく裏も凝っている物もあり、ここの町は「駒札」の取り付けに際し、飾り紐が見えないように紐通しの部分を彫り込んだ「凝った造り」のものです。
暑い「深川祭」ですが、やはり青空のもとで「水しぶき」が日に光る「祭」が見たいものです。
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