「市場解体」のニュースを聞いて思う事
気分的には、「移転」の方を中心に見ていましたが、いざ「跡地の解体」という具体的なニュースを聞くと、やはり寂しい気持ちになります。
物心が付いてから、市場を中心に当たり前のように見て来た景色がなくなってしまうという現実に、今後どうなるのか想像がつきません。
まだまだ豊洲の移転先は土壌汚染の消しきれない不安が潜在的に残っています。首都直下の大地震が来た時の被害と動線の問題もあります。
海水を引く問題も残っているようですし、魚類棟と青果棟の間を平面で横切る「環状2号線」の問題もあります。
買出し人の荷物を保管する「潮待茶屋」の事もありますし、デリバリーの駐車場の問題もあります。
また、築地場外の業者が今まで使っていた場内の冷蔵庫の問題や新たにできる「鮮魚マーケット」の荷捌き用の駐車場の事も考えなければなりません。
ウチに来るお客様と話していると、個人店舗の方は、「豊洲では足が遠のく」と言います。
俗に「納め屋」と呼ばれる納入業者がきめ細かく動いている現状があるので、わざわざ豊洲に行かなくても仕入れができるという事でしょう。
「目利き」という言葉がありますが、仲卸業者は持っていて当たり前ですが、仕入れ業者がその目を失いかねないような気がしてチョット不安です。
東京都は開設者としての責任がありますが、器を用意するだけでなく将来を見据えて明るい展望が見える市場で無くてはいけないと思いますが、現時点では客観的に見ても「明るさ」は感じられません。
跡地になる築地場内は民間業者が開発するのでしょうが、こちらも汐留地区のようにトータルデザインが無い無骨な景色が広がってはいけないと思います。
これから数年は色々と変化があるでしょうが、小さなアンテナを立てて自分なりに見て行きたいと思います。
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