「京橋大根河岸」
ホテル西洋のあったガード下に「京橋」が架かっており、対岸に「大根河岸」がありました。
「江戸歌舞伎発祥の地」の石碑のとなりにこの碑が建っています。
もともと「大根河岸青物市場」は数寄屋橋付近にあったそうですが、振袖火事、明暦3年(1657)の後、寛文4年(1664)にこちらへ移転して来たそうです。
舟による物流が盛んな江戸の京橋川沿いには、隣に「竹河岸」、「白魚河岸」、「薪河岸」、「新河岸」などが並んでいて、江戸城のすぐそばに色々な日用雑貨に使う多くの「河岸」があったのでしょう。
安藤広重 名所江戸百景: びくにはし雪中
「大根河岸」のすぐ上流に架かっていた「比丘尼橋」の様子
冬になると大根を10本ひと縛りにして、舟から荷揚げしていた様子が、大根が「白い花に見えた。」ということから、「大根河岸」という名が付いた由来ともいわれているそうです。
京橋大根河岸の図 (京橋図書館資料より)
扱っていたのは、亀戸大根・練馬大根・小松菜・東京うど・滝野川牛蒡・品川蕪・千寿葱・寺島茄子・馬込人参・内藤南瓜・早稲田茗荷等々の今で言う江戸野菜だったそうですが、当たり前の事ですが「地産地消」の原点です。
来年、平成26年(2014)は大根河岸誕生350年を迎えるそうで、毎月一回、その数字に因んで350本の大根を配っているそうです。
「大根河岸」は築地の青果商の前身で、「神田市場」(今の大田市場)は元々、幕府御用の「青物市場」だったので、神田に次ぐ規模だったのでしょう。
「魚河岸」と「大根河岸」は築地で昭和10年(1935)から卸売市場として営業をして来ましたが、それぞれに歴史の物語があって、やはり「江戸」は楽しいと思います。
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