リンク

  • 津多屋商店 公式サイト
    津多屋商店
無料ブログはココログ

« 「古川可動橋」 | トップページ | 「京橋大根河岸」 »

2013年8月17日 (土)

「国鉄 汐留駅」

”汽笛一声新橋を”で始まる「鉄道唱歌」に歌われた汐留駅(旧 新橋駅)は、日本の鉄道発祥の地です。

Photo

(鉄道開通式之図) 広重筆

明治5年10月14日、明治天皇を乗せた一番列車が新橋―横浜(現 桜木町駅)間を走りました。

10月14日が「鉄道記念日」”今は鉄道の日”なのは、この日に由来しています。

Photo_3

鉄道五千哩祝賀會紀念 (新橋横濱間鐵道開業式御臨幸之図)

M24

明治24年 (東京名所 新橋停車場)

(京橋図書館資料より)

時を経て、大正3年(1914)に旅客のターミナル駅が「東京駅」になったことで、烏森駅に「新橋」という名を譲り、「汐留駅」と改称してからは貨物専用の駅となり、昭和61年(1986)11月1日に国鉄民営化を待たずに廃止になりました。

今はその場所に当時と同じ建物(旧新橋停車場 鉄道歴史展示室)が建っていて、開業時を偲ぶ事ができます。

201308no3_021_3

0哩(ゼロマイル)標識や、当時のレールとプラットホームも再現されています。

201308no3_005_2

日本の鉄道の起点である「0哩標識」

201308no3_012_2

開業時に使われていたイギリス製、双頭式レール(上下が同じ形”工”の形のレール)が再現されています。

201308no3_019_2

(当時のプラットホームの再現)

汐留駅は、東海道筋の一大物流基地としての駅の役割を果たしてきました。

昭和34年(1959)には我が国初のコンテナ列車「たから号」も大阪の梅田駅との間に走り出しました。

Takaragou_1

昭和39年(1964)には小荷物輸送を開始し、また、昭和41年(1966)には、汐留駅を経由して九州の幡生(はたぶ)駅と築地の東京市場駅間に「とびうお号」という鮮魚特急も走り出しました。

昭和60年(1985)には「カートレイン」という乗用車を載せた貨車と、寝台車を繋いだ特急列車もここから九州の東小倉駅間で営業を始めました。

国鉄民営化直前には、なりふり構わない収益向上大作戦を展開していて、「ビール列車」や「パソコン教室列車」、「団体臨時列車」、「駅独自の企画列車」なども汐留駅から多く走らせていました。

1974

国土交通省 空撮写真(1974)


以前にも触れましたが、そのうちの3本の列車を小生たちの仲間で「東京市場駅」から出発させてもらったと言う訳です。

当時は、「東京市場駅」と言う駅名はもう廃止されていて、「汐留駅」の側線扱いになっていましたので、「汐留駅長」との話し合いで色々と打ち合わせができました。

1本目は「サロンエクスプレス つきじ市場号」 目的地:勝沼駅

19851013_shinasaro01

1本目の列車 (田タシ様ご提供)

2本目は「サロンエクスプレスで行く初詣の旅」 目的地:静岡駅

3本目は、お座敷列車”江戸”で行く「さよなら つきじ市場号」 目的地:土浦駅

「東京市場駅」からの出発が必須事項でしたから、汐留駅関係者の多大な努力と協力のおかげで、実行する事が出来ました。

今思うと、結構とんでもない企画ですが、当時は駅側もこちらの意図を最大限聞いてくれて、現在のJRだったら絶対できない様な事まで引き受けてくれました。

駅長も一緒に乗って行ってくれて、それは楽しい思い出の旅でした。

内容の詳細は又別の機会に書きます。

今では、開業当時の駅舎とその遺構がわずかに残るだけになってしまった「国鉄 汐留駅」ですが、「ゆりかもめ」に今度はその名を譲り、「シオサイト」の拠点駅としてこれからも大きな役割を果たして行く事でしょう。

国鉄汐留駅の紹介と思い出話になってしまいました。

« 「古川可動橋」 | トップページ | 「京橋大根河岸」 »

鉄道」カテゴリの記事

コメント

ゼロマイル標識、遠足で見に行った記憶があります。

今この地を訪れるとあか抜けた感じがしますが、当時はJNRと書かれたコンテナが積み上げられ、屈強な国鉄マンの働く「泥臭い」駅?だった印象があります。

築地っ子が近場でみられる鉄道は、地下鉄か新橋や有楽町など高架を走る国鉄ぐらいでした。そういった点で市場通りを浜離宮に向かっていく途中にある踏切は珍しく、ワイヤーの遮断機が閉まってディーゼル機関車が通るときは感動したものでした。この機関車、前進、後進を繰り返し、遮断機が開くまでに時間を要したこともありました。

まだ光化学スモッグ注意報が発令された時分のお話でした。


ゼロマイル標識の投稿は、あさかぜでした(~_~;)

あさかぜさま、ありがとうございます。

その通りの時期に、小生も遊んでいました。

今では考えられませんが、汐留駅構内で、入れ換え機関車に乗せてもらい、少しの間走らせてもらった事も、思い出のひとつです。

こんばんは、本日はお世話になりました。
久々にお会いできてうれしかったです。

都内から都合でさいたま市に引っ越ししましたので
気軽に行けなくなってしまいましたが、これからも
機会見て足を運びたいなと思ってます。

鉄道談義で楽しかったですよ。

築地は昔は小田原町の云ってたんですね・・・
ひとつ勉強になりました・・・・。

早野さま、先日はありがとうございました。
またお近くにいらっしゃったら、お出で下さい。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「国鉄 汐留駅」:

« 「古川可動橋」 | トップページ | 「京橋大根河岸」 »

最近のトラックバック

2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28