波除さんの「御神酒」
波除さんでは、天井大獅子の製作がご縁となり、石川県の白山市にある獅子頭製作「知田工房」の近くの「旅館 かのや」さんの田んぼを借りて、ご主人の加納さんが「田主」となり、御神饌田を設けるようになりました。
そこで採れた「ノトヒカリ」で波除神社オリジナルの「御神酒”波除”」を地元の小堀酒造で作って頂いています。
境内の「萬歳楽」の菰(こも)樽も小堀酒造のブランドです。
5月初旬に「お田植え祭」、8月下旬には「抜穂(ぬいぼ)祭」を現地で毎年行なっています。
もう16年目になるそうですが、小生も「抜穂祭」へ何度かお供した事があります。
初めのうちは、役員と若い衆で烏帽子をかぶり、白装束で「稲刈り」をしておりました。突然の雨で装束がビショビショになった事もありました。
最近では地元の方たちの協力で、小学生が早乙女姿の衣裳で「お田植え祭」をしている様子が、地元新聞にも取り上げられています。
(今年5月の”お田植え祭”)
御神饌田のある白山市八幡町(旧、鶴来町)は、近くに白山権現で有名な、白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)があります。
獅子吼(ししく)高原にはゴンドラもあり、夏はハングライダー、冬はスノーボードやスキーもでき、麓には「獅子ワールド館」という日本やアジアの獅子やその衣裳を集めた展示館もあります。
もともと、旧、鶴来町は獅子舞が盛んで、子供の誕生にも獅子頭を贈る習慣もある地域なのだそうです。
ですから、「知田工房」さんの様な職人さんが大きな獅子を今でも造り続けられる環境が残っていたという事なのでしょう。
獅子吼の山頂からは遠く日本海も一望でき、緑豊かな自然の環境が沢山ある所です。http://www.tsurugi-kankou.net/
波除さんには、もうひとつの「御神酒”幸穂”」という濁り酒もあります。
新嘗祭(11月23日)の後に頂ける「御神酒」ですが、その年に「抜穂祭」で採れたお米で造ってあります。新酒なので濁り酒という訳です。
これも小堀酒造の製造ですが、”幸穂”(さちほ)は小堀酒造の社長さんの名前から採ったそうです。
いずれにしても、自社の御神饌田がある神社は伊勢神宮の他は聞いた事がありませんが、その内のひとつの行事に参加できたのも貴重な経験です。
また、そこで採れたお米で造った「御神酒」や「御饌米」もできた訳なので、「波除さん」の宮司さんのこだわりも実を結んだ事になるのでしょう。
しかし、元をたどれば、獅子頭が結んだ「ご縁」から始まった事なので、”縁は異なもの味な物”を深く感じさせられますね。
「御神酒”波除”」ありがたく飲ませていただきます。
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