「のれん」の文字
パソコンを使ってデザインができるようになり、文字も色々なフォントを使ってレイアウトができますが、ロゴマークが無いお店もありますので、オリジナルの下絵を書きます。
まず、寸法にカットされた生地を「のれん」の形に毛布の上に並べ、木炭で文字の「芯」になる部分を書き、アタリを付けます。
次に、「芯」の廻りに木炭で輪郭を書き、ガラスペンに藍花液を付けて、清書します。一緒に使う道具は、物差し(竹の定規)、文鎮、タワシ(木炭の跡を消すため)、コンパス、刷毛などです。ガラスを上に載せたテーブル状の謄写机も使います。
ガラスペンは今では工芸品の様になってしまっているようですが、ウチでは、ペン先だけを交換して使えるタイプですので、ペン先を折らないように書きます。
ペン先は以前ストックしておきましたので、小生の一生分はあります。と言っても年に2本くらいしか取り換えません。細い擦れなどを書くときには本当に重宝しますので大事に使っております。
文字は、楷書や行書、篆署や隷書、勘亭流や江戸文字等々、注文に応じて色々書きわけます。
祖父の代からオリジナリティーが出せるように、なるべく下絵を描くようにしています。
今では、下絵師がほとんどおりませんので、昔取った杵柄(きねづか)で書いております。
ロゴマーク全盛ですが、手描きの書体も昨今見直されているように感じます。
書道は習いましたが、書道家では無い下絵師として、仕事をさせてもらっております。
商売屋ばかりではなく、新築の祝いの品としてもお使いいただけます。
手描きの味わいもイイと思いますよ。
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