秩父札所 「第三十二番 法性寺」
秩父の札所は、番号が若い所は、比較的町場に集中してありますが、だんだん結願(けちがん)に近づくと、山へ入り、寺と寺の間が遠くなります。
「第三十二番 般若山 法性寺」(はんにゃさん ほうしょうじ)です。
山門の扁額には、「般若山」と揮毫されております。
法性寺の山門は札所唯一の鐘楼門で、二階に「鐘」があり左右の仁王像は一昨年、三百年振りの修復がされたそうです。
入り口は平坦ですが、山門をくぐるとすぐに石段を上ります。
「お船観音」としても知られ、奥の院は岩船山の頂上にあります。
本尊は聖観世音菩薩。宗派は曹洞宗です。
石段を上ると本堂があります。本堂には薬師如来が安置されています。
本堂からの眺めは、穏やかで「札所巡り」にはとても目を楽しませてくれる景色です。
本堂からさらに奥へ上ると、舞台造りの「観音堂」があります。
こちらには、行基作といわれる本尊の「聖観世音菩薩」がありますが、来年の「午歳」に開帳されるそうです。
「午」は観音様の眷属(けんぞく)なのだそうで、十二年に一度の総開帳になるそうです。
2001年に改修された舞台に上がると、岩壁に安置された「子授け」に御利益があるとされる「お地蔵さま」が祀られておりました。
奥の院は往復一時間以上かかるそうなので、今回は行きませんでした。
札所巡りは、季節にもよりますが、春と秋がやはり良いようです。自然が目を楽しませてくれます。
秩父の札所は室町時代にはもうあったそうですが、江戸時代に今の「三十四ヶ寺」に再編されたそうです。
札所巡りとして有名なのは、「西国三十三ヶ所」 「坂東三十三ヶ所」「秩父三十四ヶ所」の3つですが、西国三十三ヶ所は平安時代、坂東三十三ヶ所は鎌倉時代、秩父三十四ヶ所は室町時代に始まったと言われています。
この3っつを足すと百ヶ寺になり、「日本百観音」と呼ばれます。
秩父の「第三十四番 水潜寺」を以って結願となり、「お礼参り」として、長野の「善光寺」へ行くそうです。
「四国八十八カ所」の霊場巡りの場合、初めは空海が発願されたとされる京都の「東寺」からスタートして四国を廻り、お礼参りに開創した和歌山の「高野山」で結願となります。
お参りにも色々な要素が交り合い、システムとして出来上がっているのが面白いと思います。
住所:埼玉県秩父郡小鹿野町般若2661
西武鉄道・西武秩父駅から西武観光バス「小鹿野車庫・栗尾ゆき」バス38分、小鹿野町役場下車、小鹿野町営バス「駒木野ゆき」乗り換え・バス18分、札所32番下車すぐ。または、「小鹿野車庫・栗尾ゆき」で三島下車、大日峠もしくは古洞峠を徒歩で越えた場合70~80分、松井田下車徒歩40分。三十一番から徒歩約3時間。(10.3km)
« 秩父札所 「第三十一番 観音院」 | トップページ | 「クールジャパン」 に思う事 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 「築南橋」 (ちくなんばし) と 「門跡橋」 (もんぜきばし)(2013.08.03)
- 「今戸神社」(2013.07.28)
- 「晴海埠頭」と「豊洲」(2013.07.27)
- 「元三島神社」(2013.07.23)
- 「古峯神社」 ふるみねじんじゃ(2013.07.21)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 「水無月」(2015.06.05)
- 「いよいよ、つきじ獅子祭」(2015.05.31)
- 「文字の面白さ」(2015.05.28)
- 「京都のエスカレーター」(2015.05.09)
- 「福徳神社」の思い出(2015.03.23)
「季節感」カテゴリの記事
- 「立春」(2015.02.04)
- 「酉の市2014」(2014.11.11)
- 「秋の空」(2014.09.18)
- 「秋の山野草」(2014.09.14)
- 「局地的短時間豪雨」(2014.09.10)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント